2021年4月1日、『ハンス・キュングと宗教間対話 人間性をめぐるその神学的軌跡』(著・藤本 憲正)が発売となります。
20世紀のキリスト教神学は、どのような方向に進んできたのか?
スイス出身のカトリック神学者ハンス・キュング(Hans Kung 1928-)が、
宗教間対話に取り組む中で探求してきた「人間性」(Menschlichkeit)の意味を明らかにしようと試みた本です。
【目次】※各章の「はじめに」「おわりに」は割愛しています
第一章 神の普遍救済とキリスト教信仰
第一節 カトリック教会と第二バチカン公会議
第二節 十字架の出来事と普遍救済
第三節 キリスト教信仰と諸宗教
第二章 「下からのキリスト論」と宗教間対話
第一節「下からのキリスト論」の由来
第二節 キュングの「下からのキリスト論」
第三節 キュングの「下からのキリスト論」と宗教間対話
第三章 「根元的な人間」としてのキリスト者
第一節 宗教間対話の基本的枠組み
第二節 キュングの「現実信頼」と「神信頼」
第三節「根元的な人間」としてのキリスト者
第四章 宗教の「パラダイム論」と「人間性」
第一節 宗教の「パラダイム論」
第二節 教理の解釈と人間の経験
第三節「批判的エキュメニズムの神学」と「エキュメニズムの基準学」
第五章 「世界倫理」と「人間性」の社会的実現
第一節「世界倫理」の来歴
第二節「世界倫理」の目的と理論
第三節 宗教の公共的役割と「人間性」の社会的実現
第六章「世界倫理」と「人間性」をめぐる諸問題
第一節 人間性をめぐる「重なり合う合意」
第二節 人間性をめぐる対話と「翻訳」
第三節 人間性と二つの視点の区別